桜と並ぶ日本の象徴
歴史から消えかけた“橘”って、どんな味?

“日本を代表する植物”と聞いてどんなものを思い浮かべるでしょうか?
日本の春に欠かせない 梅や桜を真っ先に浮かべた人も多いと思います。

しかし、意外なところで意外な植物を目にしていることを気づいていない方も多いはず。
たとえば、500円硬貨の裏面。500の数字の上下には竹が描かれていますが、両脇にあるあまり見覚えのない植物。これこそが日本固有の柑橘類である“橘(たちばな)”です。500円硬貨で描かれているのは、橘の小枝だと言われています。

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『日本書紀』では、垂仁天皇が田道間守(たじまもり)を常世の国に遣わして「非時香菓・非時香木実(ときじくのかぐのこのみ)」という不老不死の力を持った霊薬を持ち帰らせたとされ、これが「橘」のことであると伝えられています。令和の語源として再び脚光を浴びた万葉集でも橘の言葉が入った歌が数多く読まれ、その数は約70首あると言われます。

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「右近の“橘”、左近の桜」

平安宮の紫宸殿前で桜と相対に置かれた橘。
「右近の橘、左近の桜」と呼ばれ、古くから大事にされてきました。ちなみに、ひな祭りで飾られるひな壇の装飾としても「右近の橘、左近の桜」が使われています。ぜひ注目してみてください。
さらには、2017年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」ではスタジオのセットには、井伊家の家紋である橘の木が実際に植えられました。

test 「なら橘プロジェクト推進協議会」の城さん

この出来事は、絶滅に瀕している橘を復活させようとする「なら橘プロジェクト推進協議会」の活動の成果でもあります。
2011年に始まったプロジェクトでは、垂仁天皇陵前の休耕田に橘が植樹されたことを契機に、オーナー制度が発足、大和橘の名で全国的な植樹が本格化しています。

プロからも評価される、味わいと香り

気になる大和橘の味はというと、ほろ苦さの中に甘みと清涼感があります。またその香りは芳しく、香料としての利用も研究と試作が重ねられ、まだラインナップは少ないながら、オイルインローションや蒸留酒などで商品化されています。

「なら橘プロジェクト推進協議会」の城さんにお話を伺うと、橘独特の苦味や香りがプロフェッショナル達に評価され、フレンチやイタリアンなどのレストランの料理に利用されるほか、有名スイーツ店では香りのおもてなしにも一役買っているそうです。
発足から8年、プロジェクトの活動が実り、徐々に古来日本人の身近にあった植物が、再び私たちの食卓や暮らしに溶け込もうとしているのです。

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「橘街道」沿いに立ち並ぶ橘の木々は、12月の収穫に向けて徐々に黄色く色づきつつありました。まだ緑の果実や美しい葉からは爽やかな芳香が漂っています。

なら橘プロジェクト推進協議会Nara Tachibana Project

Address
奈良県大和郡山市発院町
Tel
090-4676-6463(代表:城 健冶)
Web
https://kita11aki.wixsite.com/mysite
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THERA 懐 日本の美人オイル
たちばなのオイルインローション

「THERA」ブランドが提案する「日本古来の文化や思考を見直し、現代の健やかさや美しさに繋げる」という想いのように、中身とパッケージともに高い質感の橘由来の化粧品。

ALHAMBRAAlhambra

Address
東京都世田谷区下馬2-16-11
Tel
03-3419-6626
Web
https://www.alhambrainc.com/

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