伝統工芸をモダンに進化させる
鹿角を通した“つながり”

奈良公園に多く生息する鹿は、野生動物でありながら人と共存し、古都奈良の風景に溶け込み親しまれてきました。
広大な奈良公園の一部は、春日大社の境内にあり、その祭神は、武甕槌命(たけみかづちのみこと)です。
鹿島神宮の祭神、武甕槌命は、奈良の春日大社の祭神として勧請され、常陸(茨城県)の鹿島から白鹿に乗って出立し、1年ほどかけて 奈良の御蓋山(みかさやま)に至り、鎮座されたと言われています。御蓋山は後に春日大社となりました。
命の乗ってきた鹿は、神の使いとして手厚く守られるようになり、現在も天然記念物として大切に保護されています。

春日大社境内では、秋になると奈良公園内の「鹿苑角きり場」で、鹿の角きりが実施されます。鹿の角きりは、江戸時代から今日まで、約340年にわたり受け継がれている伝統行事です。
角の生えたオスの鹿は、秋の発情期をむかえると気性が荒くなります。奈良町の人びとは、鹿の角に突かれることもありました。奈良奉行の溝口信勝は、鹿の角による事故を防止するため、当時鹿の管理者であった興福寺に「鹿の角きり」を要請したのです。これがきっかけとなり、1672年(寛文12年)から鹿の角きりは始められるようになりました。
鹿は神様のお使いとされてきたことから、切り落とされた角は神前に供えられています。

鹿の角は、一年で大きく成長し、毎年生え替わります。その鹿の角を加工した「鹿角細工」は、奈良の伝統工芸として知られています。

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「しろのつかい」も、鹿の角を使ったアクセサリーや実用品を作っているブランドです。
奈良鹿の角を熟練の技で一つひとつ丁寧に削り取って球状にし、丹念に磨き上げた「神鹿のブレスレット」や「神鹿のイヤリング」は、今までになかった発想と高い品質で話題を集めています。
当たり前ですが、鹿の角は生き物の一部ですから、風合いはひとつ一つ異なります。そのわずかなグラデーションも作品に深みを与えている理由のひとつかもしれません。

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伝統工芸をモダンに進化させた作品完成の裏側には、鹿の角を通したいくつもの出会いがありました。
グローバルなゲストを満足させる奈良らしい逸品を探していた奈良ホテルとの出会いがそのひとつ。ホテルが求めたブレスレットのアイデアを、一年という年月をかけて形にしたそうです。

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その後、鹿の角のアクセサリーを通して、写真家・クリエイターなど、地元奈良のことを真剣に想うさまざまなつながりが生まれ、単なる商品企画以上の大きなうねりになりつつあります。
奈良ホテルを訪れた際は、ぜひその本物の品質を手にとって感じてみてください。

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神鹿のブレスレット

シンプルながら品を感じさせるアクセサリーは、年代を問わず身に着けることができます。普段使いにも、お祝いの席にも、おすすめです。

しろのつかいShironotsukai

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“西の迎賓館”とも呼ばれる明治42年創業の老舗ホテル。皇族や海外からの賓客、著名人も宿泊したという格式ある建物は、今も明治と変わらない趣を残す。

奈良ホテルNara Hotel

Address
奈良県奈良市高畑町1096
Tel
0742-26-3300
Web
https://www.narahotel.co.jp/

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